トレードオフ分析

SOMは多数の要因のトレードオフ関係を分析するのに優れた手法です。

たとえば、実験計画法やコンジョイント分析のために収集されたデータをSOMで分析することも有意義です。より高度なところでは、航空機やロケットの多目的最適化設計で、設計パラメータ空間を可視化するために、Viscoveryが実際に導入されております。

たとえば、コンジョイント分析を使って消費者にアンケート調査を行うときに、さまざまな要因の中に価格があるとします。消費者は当然、価格の安いプロファイルに高い評価を与えるでしょう。商品を提供する側は、適正な利益を得るために価格をある程度の水準に維持しなければなりません。この場合、消費者の評価得点と価格はトレードオフの関係になります。このような場合、SOMを用いると価格と評価得点がバランスする領域から次善の候補を探すことができます。

コンジョイント分析

 

さらに実験計画法を適用する場面と似た状況として、次のようなことがあります。

すでに多数のオブザベーションを持つ標本(事例データ)があって、それらが多数の要因を持っていて、こられからさらにそれらの事例に対して追加の調査をして、その結果と要因の関係性を明らかにしたいとします。理想的にはすべての事例について調査ができればよいのですが、たとえば事例が数千件もあって、アンケート調査によって、これらの事例に関する感覚的な評価を収集するような場合、回答者に数千件すべての評価をして貰うことは現実的でありません。

このような場合、無作為抽出を使って比較する事例を減らしながら回答者に提示するのが自然な考え方でしょう。できるだけ、すべての事例について万遍なく評価するために、回答者ごとに提示する比較事例の集合を変える方法も考えられます。そうして収集されたデータは、不完全データとなります。

このようなデータからSOMのマップを作成すると、SOMのノード値の上では、不完全な部分を補完(補間)することもできます。不完全データの問題では、EMアルゴリズムを使った推定方法などが広く知られておりますので、場合によっては、そのような方法と併用することも考えられますが、SOMだけでもある程度妥当な結果が得られるようです。

追加調査をする前の事例データをベースとしてマップを作成する場合は、事例データのマップの上で、偏りが生じないように追加調査の対象を選定することもできます。そして、事例データのマップの上で、モデルの適用で説明したように「連想」によって、追加調査の結果のピクチャを作成することができます。

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