d-分離

Pearl (1988)によるd-分離のルールは,ベイジアンネットワーク中の変数間の従属性と独立を決定するために用いられる.これは,たとえば,(構造的な) モデル検証や説明のためにとても便利である.ネットワークが実行モードにあるときHuginでのd-分離 を実行することができる.

d-分離のルールを使用するには,基本的な3種類の接続を熟知する必要がある.

X と Z の間のすべてのパスについて,次のいずれかの中間変数 Y がある場合,

2つの変数 X と Z は,d-分離である.

X と Z が d-分離でないなら,それらはd-接続である.従属と独立は,知っていること(と知らないこと)によるということに注意せよ. つまり,利用可能なエビデンスが,従属と独立の関係性を決定する際に,重要な役割を演じる.

図1のDAGを考えよう. 上記のルールを用いて,次のことがわかる.

図 1: ネットワークの事例

ベイジアンネットーワークへの入門で述べたように, d-分離のルールを使用する代案は, Lauritzen et al. (1990)による同等な基準を使用することである: A, B, C が,互いに素な集合であるとしよう.すると,

ここで, A の変数からBの変数へのすべてのパスが Cの変数を含むなら, Cを仮定して,A は Bの条件付き独立である.


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翻訳者:多田くにひろ(マインドウェア総研