経営者のためのデータ分析/情報分析/思考支援ソリューション (2)

投稿者:

経営者のためのデータ分析/情報分析/思考支援ソリューション (2)

自己組織化マップ(SOM)を経営者とデータ分析担当者をつなぐ共通言語にしようというのが、15年前に現在の弊社の事業を立ち上げたときの熱い思いでした。
私は、80年代にニューメディアなどの先端技術に関するトピック・セミナーの企画・運営を経験して、その後、大手コンサルティング会社で新規事業開発のコンサルに携わりました。当時、バブル景気の最中で、大手企業が新規事業開発に積極的に乗り出しておりました。コンサルティング業界は、新規事業テーマの探索調査プロジェクトで大いに稼がせて頂いておりました。
しかし、その調査プロジェクトのやり方は、私にとって、どうも納得がいかないものでした。コンサルタントたちは、隅から隅まで少しの漏れもなく情報を収集して、それを戦略理論に沿って分析すれば、正しく合理的な判断ができると信じておりました。そんな調査のやり方をしたら、すでに情報が確定している事実ばかりを丁寧に調査して、まだ不確定な要素の多い新しい動向については「不確かな情報」として判断材料に採用されない傾向が強まります。
はっきりと物事が確定するまで動けないという日本の大企業の行動様式に、こうしたことが大きく作用していました。案の定、そのような会社の新規事業はことごとく失敗しました。さらにバブル崩壊を経て完全に委縮してしまい、戦略が後手後手となって行きました。80年代までは世界を席巻していた日本の半導体・電子産業が壊滅的な状況に至ったことは周知のとおりです。
もちろんそうでない企業もあります。たとえば、自動車メーカーは常に5年後の未来を見据えて製品を開発されています。5年後に世の中がどうなっているか予測することは、とても難しいことです。景気が良いか悪いかだけでも、どんな自動車の重要が増えるか減るかに大きく影響します。つまり、とても大きなリスクを負って製品を開発・製造・販売しなければならないのです。
あらゆることを完全に認識して、完全に合理的な判断を行う、ということは、人間には不可能なことです。
つまり、そのようなリスクを管理しながら、未知の世界にチャレンジできる企業を作らなればなりません。リスクはけっしてゼロにはなりません。リスクをゼロにしようとする企業は、もはや勝負から下りるしかないのです。リスクを<計算尽く>で意思決定し行動ができるかどうかで、これからの時代を企業が生き残れるかどうかが決まります。
弊社が自己組織化マップ(SOM)とともにベイジアンネットワークを戦略的ツールと位置付けているのは、これらのツールが、企業の事業戦略、市場戦略、製品戦略、技術戦略をより柔軟に、より迅速に展開するための切り札になるからです。
SOMは、人間の脳が多次元の空間を認識できないことを補うための重要なツールです。一方、ベイジアンネットワークは、人間が意思決定に必要なすべてのことを完全には知ることができないという現実に対処するための重要なツールです。
人間にとって、この世の中は、ジグソーパズルの出来上がりの絵を知らされずに、徐々に絵が現れてくる様子を眺めているようなものです。不確定なことが1つずつ確定していきます。子供の頃は、誰しもまだまだたくさんの可能性が残されていますが、年齢を重ねるに従って、可能性はどんどん狭まります。森羅万象、同様にだんだんと物事が確定して行きます。
誰にも未来のことを予言することはできません。そういうときに度胸一発で企業の命運をかけた意思決定などできるはずもありません。経営者がサラリーマン経営者だから意思決定ができないとか、そういうことではないのです。
意思決定は、確率論的な観点から限定合理性に基づいてなされなければなりません。モンティ・ホール問題は、直感的判断と確率的合理性が異なることをよく示しています。
ベイジアンネットワークで確率を計算し、SOMで多次元空間での確率分布をマイニングすることで、どんなに保守的で硬直化した組織でも、できる限り可能な合理的判断のもとに勝負に打って出ることができるマネジメント手法が実現できます。
不確実性の戦略マネジメントに関するWebページは、こちらです。

投稿者について