XLSTATにAHP(階層的意思決定法)がついに登場

投稿者:Kunihiro TADA

XLSTATにAHP(階層的意思決定法)がついに登場

今年は、大学の医学部の入学試験の合否基準があいまいだという問題がニュースでクローズアップされましたが、入学試験に限らず、日本の組織での意思決定の不合理さは、とてもお寒い状況です。たとえば、企業での新入社員の採用でも同じことですし、あるいは研究開発テーマや新製品・新事業の開発テーマの選定においても、いい加減な方法が長年にわたって採用され続けています。

このような選定問題で、日本人はたくさんの判定基準を設定するのが大好きです。基準がたくさんあればあるほど厳正な審査をしている気分に浸ることができます。しかし、日本で行われているほとんどの意思決定は、これらのたくさんの基準での評価を統合する段階で大きなミスを犯しています。

つまり、ほとんどの場合で、これらの基準での評点を候補(者)ごとに合計して、その合計得点で候補を順位づけすることを基本ルールとしています。ところが、それではいろいろと不都合が出てきてしまうので、特定の基準(たとえば性別や出身大学のランクなど)だけに再注目して、その条件によって点数に下駄を履かせるという「行き当たりばったり」なことをやってしまうわけです。どのケースにおいて、いくらの点数を足すのが妥当なのか?そこにはまったく合理的な根拠がないのです。

このような問題を解決するのが数理的意思決定法です。AHP(Analytic Hierarchy Process)は、かなり昔から日本でも本が出版されていたりするのですが、まだそれほど一般的に普及しているわけではないかと思います。

XLSTATは一両日中にversion 2018.7をリリースします。その中の新機能の1つとしてAHPが追加されました。XLSTATで提供されるAHPは、かなり汎用的に利用できる手法が採用されております。XLSTATで手軽にAHPを導入できるようになりましたので、ぜひとも、これで日本の組織で行われている非合理な意思決定が改善されることを願ってやみません。

https://help.xlstat.com/customer/ja/portal/articles/2961443-Excelでの階層分析法(AHP: Analytic Hierarchy Process)チュートリアル?b_id=9283

 

投稿者について

Kunihiro TADA administrator

マインドウエア総研株式会社・代表取締役。テクニカル・ライター、技術翻訳家、技術評論家。1982年より理工学出版社で情報通信/ニューメディア等の技術者向け先端技術セミナーの企画・運営に従事。LANをはじめ今日のITの基礎となる技術テーマの多くを取り扱った。1985年より大手コンサルティング会社で、先端技術分野の技術動向分析業務に従事。1986年に開催したAIチップ・セミナーは、ファジィ推論チップ等の当時の最先端のAI技術を国内に紹介して、国内のファジィ・ブームのトリガーとなった。1990年から技術評論家として、マルチメディアおよびCG関連の解説記事を執筆。1994年からはインターネットに活動基盤を移し、海外とのビジネスを開始。2000年よりViscovery、2003年よりXLSTAT、およびHuginのパートナーとなる。現在は東京を離れ、岡山に拠点を置いている。かつては産業界のブームを次々とビジネスのネタにしたが、現在はソフトウェアのライセンス販売に注力して、スローライフを決め込んでいる。                               これまでの経験から痛感することは、「人間のやることは、よくて3割程度しか当らない。ブームに寄り集まる人々はほぼ間違いなく成功しない。ビジョンがないからだ。彼らを相手に商売をすると、一時的に成功したかに見えるときもあるが、気づかないうちに自分も同類になっているだろう。流行を追ってはならない。他人がやらないことをやれ。腹の底から『本物だ』と思えることに専念するのが本望だ」