月別アーカイブ 12月 2018

投稿者:Kunihiro TADA

Hugin v.8.7がリリースされました

2018年12月6日にHUGINソフトウェアの新バージョン (v.8.7)がリリースされました。

このリリースの主要な新機能は、ダイナミック・ベイジアンネットワーク内の連続変数のテンポラル・クローンのサポートとエビデンス・ダイアログへの決定感度のサポートです。さらに  HUGIN Decision Engine のさまざまな新機能がこのリリースで導入されました。

HUGIN Graphical User Interface v. 8.7

HUGINグラフィカル・ユーザー・インタフェースが新機能で改良されました:

  • ダイナミック・ベイジアンネットワーク (DBNs)で連続確率ノードのテンポラル・クローンを作成できるようになりました。これは、DBN が離散ノードと連続確率ノードの両方を含むことができ、さらにノードの各カテゴリのテンポラル・クローンを持てることを意味します。混合離散および連続テンポラル・クローンの場合、モデルのコンパイルに制限があります。
  • HUGIN Graphical User Interfaceが、エビデンス・ダイアログの決定感度で拡張されました。このダイアログは、ユーザーが決定ノードの最大期待効用での確率ノードの観察値の変化の影響度を調査することを可能にします。これは、意思決定に先立って最も重要もなオブザベーションと、最も重要でないオブザベーションを識別するために便利です。
  • HUGIN Graphical User Interface のプリファレンス・パネルで、固定フォント・サイズの使用を非選択にすることができるようになりました。これは高解像度の小さな画面で HUGIN Graphical User Interfaceを実行するのに便利です。
  • ズームにマウス・ホィールを使用することがサポートされました。
  • 矛盾分析ダイアログで、部分矛盾分析を実行するときに計算コストを削減するために、エビデンスの最大部分集合サイズを指定できるようになりました。
  • 矛盾分析ダイアログで、各個体の所見の矛盾への寄与度を調査できるようになりました。

また、HUGIN Graphical User Interfaceのパフォーマンス向上のための作業がなされました。

HUGIN Decision Engine v. 8.7

HUGIN Decision Engineは、下記の機能で拡張されました:

  • HUGIN Decision Engineは、データから制限付きベイジアンネットワークの構造を学習する3つの新手法をサポートしました。これらのアルゴリズムは、データからRebane-Pearl polytree、 Tree-Augmented Naive Bayes Model、Chow-Liu treeの構造を学習することができます。
  • Pythonプログラミング言語用のDecision Engine のアプリケーション・プログラミング・インタフェースが、浮動小数点計算の倍精度を使用できるように更新されました。
  • 最適三角化のアルゴリズムの実行時パフォーマンスが改善されました。
投稿者:Kunihiro TADA

XLSTATが通常ライセンスの提供を再開

XLSTATは終了していた通常ライセンスの提供を再開しました。

このライセンス・タイプは、perpetual licenseで日本語では「永久ライセンス」と訳されるものです。ただし、最新バージョンにアップデートするには、2年目から「アップデート・ライセンス」を購入する必要があります。アップデート・ライセンスの価格は、年間ライセンスより少し安価に設定されています。

年間ライセンスが1年ごとの契約であり、有効期限に到達するとライセンスが消滅してしまうのに対して、通常(永久)ライセンスはライセンス自体は消滅せず、XLSTATの製品版の使用を継続できます。ただし、サポート対象はあくまでも最新バージョンのみですので、旧バージョンを使用されている場合、動作に関する保証がありません。

パソコンのハードウェアやOSは日々進化していますので、アプリケーション・ソフトはそれに対応するようにプログラムをメンテナンスし続けなければなりません。XLSTATの場合、さらにMicrosoft Excelの仕様変更にも対応しなければなりません。したがって、過去のXLSTATのバージョンを最新のパソコンで使用することはお薦めできません。

パソコンの知識をお持ちのユーザー様にとっては、これらのことはほぼ常識かと思われますが、実際には驚くほど昔(たとえば5年前とか)のバージョンを使い続けるユーザー様もおられます。「永久ライセンス」と呼んでいると、「それを買うとそのソフトウェアを永久に使用できる」と誤解されることがあるので、マインドウェア総研では「通常ライセンス」と呼ぶようにしている次第です。ソフトウェアは生ものですので、永久に使用できるということはあり得ないのです。

XLSTATに限らず、ソフトウェア・ベンダーはこうしたユーザー様の誤解とどうやって折り合いをつけていくかに頭を悩ませてきたと言っても過言ではないでしょう。永久ライセンスの提供をやめて、年間ライセンスや期限付きライセンスに移行し、さらにはクラウド化によって、使った分だけ支払う従量制へと移行していくというのが、現在のソフトウェア業界の趨勢になっております。

しかし、ユーザー様の多くは、企業内の予算とか、または学術ユーザー様の場合、研究助成金等でソフトウェアを購入されるので、年間ライセンスや従量制になると、それはそれでいろいろと不都合が出てきてしまいます。単に「毎年予算を申請するのが面倒」ということもありますし、研究助成金等では「今年予算が下りても来年もそうとは限らない」という心配があります。予算は年度で切られてしまいますが、研究は何年も継続してやってこそ成果が出てくるということもありますので、研究のためのソフトウェアも継続して使用できないと困ります。

今回、XLSTATは通常ライセンスの提供を一旦は終了したのですが、世界中のユーザー様からのご要望(苦情?お叱り?)が多かったので、通常ライセンスの提供を再開することと致しました。

上記のように、最新の状態を保ちながらソフトウェアを使用して頂くには、毎年のメンテナンス契約(アップデート・ライセンスのご購入)が必要ですが、何とかユーザー様のご要望と折り合いがつくような値ごろ感で統計解析ソフトウェアを提供できるように、今後も努力して参る所存です。