セキュリティ・ソフトにご注意ください。

投稿者:Kunihiro TADA

セキュリティ・ソフトにご注意ください。

弊社が販売するソフトウェア(Viscovery, Hugin, XLSTAT)などは、おもに研究用に使用するソフトウェアですので、一般に多く使用されているソフトウェアに比べてそれほどダウンロード数は多くありません。(とはいえ、XLSTATは全世界で年間3~4万件程度のダウンロード数はございます。)

パソコンの上級者であれば、このようなソフトウェアをダウンロードした場合に、セキュリティ・ソフトが勝手にファイルを削除してしまうことが起きることはよくご承知のはずです。また、よくできたセキュリティ・ソフトなら、いきなり削除してしまうところまでは行かず、ユーザーに実行するか、削除するかの選択機会を与えているかと思います。また削除してしまった場合も復旧の方法が提供されています。

「ウィルスに感染しているかもしれない」という不安があれば、そのファイルを指定してスキャンすることもできます。正規のウェブサイトからダウンロードした研究用ソフトウェアをまともなセキュリティ・ソフトでスキャンすると、当然、「脅威はみつかりませんでした」というような結果が得られるはずです。

ところが、パソコンの使用経験が浅い人々にとっては、セキュリティ・ソフトの振る舞いが不安を掻き立ててしまうようです。

日本国内のコンシューマ向けのパソコンでは、某セキュリティ・ソフトの体験版がプリインストールされています。しかも、ユーザーがそれをアンインストールしようとしても、簡単にアンインストールできないような仕掛けが施されています。仕事ではなく趣味でパソコンを使う程度(それほど重要なデータは入っていない)なら「ちょうどよいセキュリティ・ソフト」なのかもしれませんが、研究用のパソコンにはあまり適切でありません。

とある工業高校の方から、「XLSTATをダウンロードしたら、セキュリティ・ソフトがウィルスを検知して削除した」としてご連絡を頂きました。「それはよくあることなのですが、正規のウェブサイトからダウンロードされたXLSTATならウィルスには感染していませんのでご安心ください」とお答えしました。

実際、そのセキュリティ・ソフトは、ダウンロード・ファイルを根拠なく削除するので有名なソフトです。カタカナの社名で表面上はグローバル企業のような印象を与えているのですが、台湾人が設立した日本企業であり、日本でしか売れていないローカルな製品です。しかも、それは日本国内で開発されているではなく、中国で開発されています。このようなセキュリティ・ソフトがプリインストールされて量販店等で販売されているのですが、パソコン初心者はすっかりそれを信じてしまうようです。

残念ながらパソコンのセキュリティ・ソフトは、ほとんど外国で開発されたものばかりで、ちゃんとした日本製がありません。ちなみに、Windows 10では、マイクロソフトが提供するセキュリティ機能に十分な能力があり、もはや他社のセキュリティ・ソフトは不要とさえ言われるに至っております。したがって、市販のセキュリティ・ソフトは、たとえそれがプリインストールされていたものでも「使用しない」というのが、今後、最も安全な選択になるかもしれません。

とはいえ、他社のセキュリティ・ソフトにも便利な追加機能があるので、まだまだ手放せないという方も多くいらっしゃるかと思います。どうしてもセキュリティ・ソフトを使用されるのであれば、せめて、どんな会社が開発・販売しているのかを調べて、世界で信頼されている製品を選びたいものです。

 

投稿者について

Kunihiro TADA administrator

マインドウエア総研株式会社・代表取締役。テクニカル・ライター、技術翻訳家。1982年より情報通信/ニューメディア等の技術者向け先端技術セミナーの企画・運営に従事。LAN間接続(インターネットの始まり)や電子メールなど、今日のITの基礎となる技術テーマを取り扱った。1985年より大手コンサルティング会社で新製品・新事業開発のコンサルティングに従事。とくに1986年に開催したAIチップ・セミナーは、ファジィ推論チップ等の当時の最先端のAI技術を国内に紹介して、AI/ファジィ・ブームの契機となった。1990年からフリーランスのテクニカル・ライターとして、マルチメディアおよびCG関連の解説記事を執筆。1994年からは活動基盤を出版からインターネットに移して、1997年には「脱東京」を果たす。2000年にViscovery SOMineを翻訳し日本代理店となる。2003年よりXLSTAT、およびHuginの日本代理店。