月別アーカイブ 8月 2009

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HUGINグラフィカル・ユーザー・インタフェースのマニュアル

Huginのグラフィカル・ユーザー・インタフェースの日本語マニュアル(ただし未完成)を更新しました。
Hugin Developer
Hugin Explorer
Hugin Researcher
Hugin Educational
で共通にご利用頂けます。
http://www.mindware-jp.com/hugin/developer/documentation/GUI_Manuals/Htmlhelp.zip

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Miner3D 7.2.7 リリース

Miner3Dのメンテナンス(修正)版がリリースされました。
ユーザー様向け:
* 色ランプと形状ランプにおいて、アイテムの挿入・消去のための新しいオプションを追加
* 旧式の M3D ファイル(6.3以前)の読み込みを改善
* Miner3D Chemical Structures 1.4で使用される新しい分子記述エンジン
* Miner3D Chemical Structuresの 64-bit 対応バージョン
* その他バグの修正
開発者向け:
* ActiveX コントロール・インタフェースにSelestionとPickingの通知イベントを追加
* * IMiner3DCtrlEvents::OnModelPickingChanged
* * IMiner3DCtrlEvents::OnModelSelectionChanged
* * IModelEvents::OnPickingChanged
* * IModelEvents::OnSelectionChanged
32ビット版および64ビット版のソフトウェアは、
http://www.miner3D.com/download
からダウンロードできます。

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平行座標法の書籍とソフトウェア

イスラエルのテルアビブ大学のAlfred Inselberg教授からメールが来ました。平行座標法の考案者として有名なビッグネームです。
“Parallel Coordinates -Visual Multidimensional Geometry and Its Applications”という本を9月にSpringerから出されるそうです。
すでに予約受付されており、PDF/HTML版もインターネットから利用できるようです。
http://www.springer.com/math/cse/book/978-0-387-21507-5
それで先生からの提案なんですが、Parallaxという先生が開発した平行座標法のソフトウェアを、この本の購読者にお安く提供しましょう、ということです。ご希望の方は、マインドウエア総研までお問い合わせください。
平行座標法は、多次元データの可視化からスタートしたアイデアで、デカルト座標に匹敵する発明だとも言われ、最近ではパターン認識(クラス分類)への応用も可能になっています。
すでに平行座標法を搭載した市販ソフトウェアもありますが、それらは単に図として平行座標が表示されるようなもので、オリジナルの平行座標の本当の価値には迫られていないようです。オリジナルの平行座標、すなわちParallaxではインタラクティブな操作で探索的マイニングが可能です。
ぜひこの機会に平行座標法を検討してみられてはいかがでしょうか。

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ペルソナ型レコメンデーション

ペルソナ戦略のことを書いて、気になったので、ペルソナ戦略に関する他のサイトもちょっと見てみました。「ペルソナと顧客セグメンテーションを混同してはならない」、「ペルソナと顧客セグメントはまったく別物」という人がいますね。
まあ、こういう「言葉のあや」にいちいち反応していても仕方ないのですが、一応補足しておきます。
ペルソナと顧客セグメンテーションにおける(各セグメントの)プロファイルとでは、顧客像を描く詳細度と厳密さが違います。あえて引用するのはやめておきますが、横軸に「厳密さ・データ量」、縦軸に「詳細度」をとった大ざっぱな図解で、ペルソナや顧客セグメント、その他のユーザー・モデルの違いを説明することができるわけですが、あれは表現(描写)方法の違いを説明しているのであって、本質的な違いを示しているのではありません。(しかし、漫然と図解を眺めると両者がまったく異なるような印象だけを与えられるわけで、図解の落とし穴というやつです。)
「顧客(ユーザー)を理解する」という大目的に対して、さまざまな切り口や方法があるだけのことで、大元は同じです。
ペルソナ原理主義とでもいうべき論者の中には、「(アラン・クーパーが提唱した狭義の)ペルソナとは本来的に(コンピュータのGUIにおける)インタラクション・デザインを目的としたもので、売ることを目的としたマーケティングでの顧客セグメンテーションとは目的が違う」と言う人すらいますね。
確かに「ペルソナ」の原典であるアラン・クーパー著『コンピュータはむずかしすぎて使えない』翔泳社は、コンピュータ製品の設計思想について書かれた本であり、マーケティングの本ではありません。しかし、今日産業界でペルソナが注目されている理由は、原典のままの意味ではありません。
「ぺルソナはインタラクション・デザインのためのもので、商品を売ることを目的とした顧客セグメンテーションとは違う」と言うのなら、「ペルソナ・マーケティング」なんてことは成り立たないことになります。
ペルソナにしても、CRMにしても、あるいはマーケティングにしても、「顧客に目を向ける」という精神は同じであるはずです。商品企画、設計・デザイン、広告・宣伝、マーケティングなどの組織を横断して顧客に対する知識を共有する手段として「ペルソナ」が再評価されている、というのが「ペルソナの今日的意義」かと思います。
したがって、その意味では、ぺルソナとマーケティングにおける顧客セグメンテーションの間では、翻訳可能な関係をしっかりと持たせるべきなのです。
ただし、「(狭義の)ペルソナと(マーケティングの)顧客セグメンテーションとでは、ユーザー(顧客)を理解しようとするその観点が異なる」というのなら、それにはまあ一理はあります。
しかしながら、2009.08.05に書いたように、顧客セグメンテーションだって固定的であってはならないのです。顧客セグメンテーションのバリエーションの中に、ペルソナと共通する観点でのセグメンテーションがあっても何ら不都合はないのです。
ペルソナ原理主義によれば、(狭義の)ペルソナは「顧客」というより「ユーザー」として側面で捉えられ、したがって、「製品・技術への習熟度」という観点が重要なファクターとなります。しかし、顧客セグメンテーションにおいても、目的によっては「製品・技術への習熟度」という観点を付け加えても、何ら不都合はありません。
たとえば、Webサイトの訪問者が、同じ商品に興味を持ったり、あるいは同じ用語を検索したとしても、ビギナーと熟練者とでは欲している情報のレベルが異なることは容易に想像できます。それは、販売の場面であろうが、ユーザー・サポートの場面であろうが、同じように生じることです。
たとえば、Webのレコメンデーションやトラブルシューティングのようなサービスで、ユーザーが自分の欲する情報を探す場合、ユーザーの詳細な個人情報を入力する代わりに、いくつかのペルソナから最も自分に近いと思われるペルソナを選択することによって、よりその人に適した情報を提示するシステムを考えることができます。自己組織化マップやベイジアンネットワークなどの技術を使えば、そのようなシステムを実現することができます。

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ペルソナ戦略と顧客セグメンテーション

近年、マーケティングの世界で「ペルソナ戦略」というものが話題になっております。これは架空の顧客イメージをできるかぎり明瞭に描いて、それを製品の企画から開発・設計、マーケティングなどに携わる関係者の間で共有しようというものです。
いわば定性的なアプローチなのですが、こういうものが議論される背景には、定量的アプローチの限界があります。数値データだけから顧客(消費者)を見ていたのでは、生き生きとした顧客像が得られません。
かと言って、定量分析よりも定性分析のほうが良いとか、そういう話ではありません。
じつは、ペルソナ戦略の本でも、ペルソナを作成するに先立ってデータ分析を行うべきだと書かれいます。ただし、「こそっ」と一言書かれているだけで、残念ながら、その詳細な説明はまったくなされていません。
定量と定性の両面からのバランスのよいアプローチが理想なのですが、これがなかなか難しいです。
統計学にうるさい先生の中にも「統計解析と定性分析は相容れないものだ」と言ってはばからない人がいたりするほどで、一般的にはこれらを統合する手法が提供されていません。
じつは、ペルソナ戦略には重大な問題が隠されているのですが、難しい問題なので正面切って問題にする人は少ないです。ペルソナ戦略を推進するコンサルタントなどは、「ペルソナをいかにして組織に定着させて活用するか?」というあたりを強調するでしょう。たぶん多くの人がこの問題に気付かないんだろうなぁ、と心配するわけです。
定量的データの裏づけのない場合のペルソナ戦略は、必ず失敗する運命にあります。
実際に存在する顧客からかけ離れたところでペルソナを作成することになると、それこそ「机上の空論」というものです。ペルソナは何体か複数作成することになっているわけですが、つまり、それは、顧客セグメンテーションとしっかり対応していなければ意味がありません。各ペルソナは各セグメントの代表であるべきです。
そこのところでしっかりと定量分析とつながっているペルソナ戦略であれば、それは強力な手法になるに違いありません。ペルソナ戦略を成功させる決め手は、定量的な顧客セグメンテーションです。
ちなみに「セグメントの代表」をどのように決定するのか?なんですが、従来の統計的方法では、何かとすぐに「平均値」をとってしまいがちで、これに問題があるということは、統計・データマイニングの中でもすでに議論済みのことです。平均値が代表者になりうる状況というのは、各変数の分布が正規分布に従っており、また多変量データの場合は、多次元空間内でのデータの分布が「曲がっていない」、つまり、「線形的である」という条件が必要です。
簡単なイメージで言うと、バナナのように曲がっている物体の重心が物体から外れた空間上にあるのと同様に、現実のデータの平均値はデータの分布から外れてしまうことが多々あります。したがって、単純な平均値で代表者を決めるのは危険です。よく統計調査から算出された「平均的国民のモデル・ケース」なんかが「そんなのありえねぇ〜」というふうになる仕掛けがこれなわけです。
自己組織化マップは、実際的なデータ空間の任意の領域(セグメント)から代表者を選んで、そのプロファイルを識別するのに最適な手法です。

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購買パターンによる動的な顧客セグメンテーション

企業のマーケティング戦略/CRMにおいて、顧客(または消費者)のセグメンテーションは基本中の基本です。
顧客セグメンテーションの目的とは、まず、
 自社の顧客にはどのようなグループが存在しているのか?
を知ることにより、
– どのグループにはどの製品・サービスが対応するのか?
– どのグループにはどの販路が対応するのか?
– どのグループのはどのキャンペーンが対応するべきか?
– どのグループが戦略的により重要なのか?
などを定義することです。
大企業ならこういうことは一応わかっていることになっています。そう、一応、建前上は、です。
で、さまざまなセグメンテーション法があるわけですが、じつは世の中で行われているセグメンテーションの多くがトンデモである、というお寒い実態があります。
http://www.mindware-jp.com/solution/segmentation.html
もちろん、収益性やロイヤリティ、あるいはRFM分析のような基準も、顧客を判断するための重要な視点ではありますが、それをセグメンテーションだとする考え方には賛成できません。たとえば収益性とロイヤリティが高い顧客というのは、企業にとって大事なお客様ですが、それを1つのグループとして扱ってよいか?というと、それは「ノー」です。彼/彼女らが、類似した購買行動をとる保証はどこにもありません。
上記のような目的を達成するためには、顧客の購買パターンそのものから、より均質なグループを作成した上で、これらの基準を使用するべきです。
購買パターンから顧客をセグメンテーションするには、クラスタ分析をベースにするべきです。
ただし、前回までに説明しましたように、「醜いアヒルの仔の定理」により、客観的・絶対的な分類というのは存在しない、ということに注意しなければなりません。分類というのは、シチュエーションや文脈、つまり、時と場合によって変化するものです。
つまり、顧客セグメンテーションを固定的なものとして考えてはならないということです。
企業は顧客セグメンテーションを創造し続けるべきであり、少なくとも複数の顧客セグメンテーションを持ち、時と場合によって、それを上手く使い分けるべきです。言い換えると、顧客を単一のものの見方で捉えようとするのはなく、柔軟にさまざまな角度から観点を切り替えて見る(分析する)ことのできる情報基盤を持つべきです。
客観的なセグメンテーションではなく最適なセグメンテーションへと、企業は発想を切り替えるべきです。最適なセグメンテーションとは、ROIを最大化するセグメンテーションです。それは、仮説的モデルの構築→モデルの適用→適用結果の評価→モデルの再構築、というサイクルをぐるぐると回していくことによって実現されます。
Viscoveryを導入した企業様は、
「もっと早くViscoveryを知っていたら、今まで莫大な費用と時間をかけて行ってきた市場調査でもっと有益な仮説を立てることができたはずなのに」
とおっしゃいます。